携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

3 清算型の任意整理

(3) 清算型任意整理の急所

(イ) 清算型任意整理の実益
清算型任意整理手続は、その実質において、破産手続と同様のことを行いますが、破産手続においては、独立かつ中立の立場にある破産管財人が換価手続、配当を行いますので、債権者から見た場合には、破産手続のほうが、公平感、安心感を得やすいといえます。
さらに破産の少額管財手続を利用できる場合、裁判所に納める予納金が20万円まで引き下げられため、費用の面では、破産も清算型任意整理も大差はないといえます。この場合、清算型任意整理が現実に機能する場面は、20万円の予納金すら払うのが困難な場合、換価できる財産が極めて少なくかつ換価が容易な場合、債権者が少なくまた清算型任意整理に異議がない場合など、極めて限定されているといえます。このように少額管財を利用できる場面においては、清算型任意整理を選択する実益が乏しいといえるでしょう。
なお、手続進行主体の地位や、法的整理への移行といった問題点に関しては、再建型任意整理と全く同様の問題が生じます。